vol.3 藤枝市


 酒ケーキ 

 県内各地で地酒の新酒お披露目会が続いている。今年の出来はいかがかなと、酒好きをそそってやまない今日このごろ、もうひとつ、お楽しみを見つけた。今回のお菓子探検は、藤枝市の酒ケーキ。地酒をぜいたくにたっぷり使った、これはいわば和風サバランである。
 地酒の銘柄は、藤枝の昔ながらの蔵元・志太泉酒造がつくる、とっておきの純米大吟醸。冷やでいきたい!と酒呑みさんなら思わず体を乗り出す逸品である。酒ケーキは、平成6年、市内の菓子屋さん3軒(フォンテーヌ府中屋・長養軒ふじえだ・菓子処保月)が、蔵元に相談しながら共同で開発。地酒の魅力を生かして食べやすいお菓子にするにはと試行錯誤の連続だったという。結果、香りを大事にするために、通常のブランデーケーキのようにバターや卵黄は使わず、卵の白身を使用。ふっくらとした色白できめの細かなスポンジだ。
 封を開けると、ふわりと豊かに香り立つ。ジュワリ、と地酒がにじんでくるようでもあり、口当たりはなまめかしい。パッケージの洒落たデザインも贈り物にうってつけ。それにしても、藤枝のお菓子屋さんは元気がいい。45年ほど前、やはり菓子屋さんたちが共同開発した、サッカーボール型の最中は今もロングセラーの人気者。新しい味を創造するためにチカラを合わせるという、すばらしい知恵も先人からちゃんと受け継いでいる。

取材協力
店名/フォンテーヌ府中屋
住所/藤枝市本町3ノ5ノ4
TEL054(641)0359

店名/志太泉酒造
住所/藤枝市宮原423ノ22ノ1

TEL054(639)0010

(02/04/06)

▲封を開けたとたん、地酒の香りが舞う。買い上げた後は冷凍庫に入れておけば香りを逃がさない。これからの季節、冷やしておいしくいただきたい
▲志太泉酒造。右は、かつて地酒を量り売りしていた時代に使われていた「通いどっくり」
取材&写真/Team A*K


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