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興津といえば東海道の宿場町としてにぎわった歴史の町。西園寺公望(さいおんじきんもち)など大物政治家や華族たちが、興津の風光明美を愛して住んだところでもある。昔ながらの家並みは時代とともに姿を消してきているとはいえ、街道を歩けばやっぱりおもしろい。
今回ご紹介する鯛焼きも、そうしてひょいと見つけた小さな店先で売られてた。ハタハタと揺れる白いのれんに引かれてのぞいてみると、あ〜、香ばしい鯛焼きの良い匂い…。
興津のたいやき屋・伏見の開業は今から41年前。重くて厚い鋳物鉄製の鯛焼きの型は当時のまま、今も現役だ。「もともとはみかん農家だったんですが、お姑さんが思い立って始めたんですよ」と伏見ミヤコさん。お客は遠くは沼津の方からもやってくるという人気のお店だ。焼き立てをパクリとやってみた。こんがり加減がいい、甘過ぎない粒餡がいい!甘いものが苦手だという男性が三つも食べちゃったとか、若い子が小豆の味がすると驚いたとか。伺ったエピソードも、なるほどこの味ならと大納得のおいしさなのだ。
「餡は毎日仕込む手作りだから甘さの加減が出来るし、厚い型で焼くので時間はかかるけれどその分、じっくりと火が通るので香ばしくふっくらと焼き上がるんですよ」。餡の小豆は十勝産100%。前の日から仕立てて、3〜4時間炊くというから大変な仕事だ。保存料は使わないのでいたみやすい夏場の7月〜9月は休業。アレルギー体質の人にも大丈夫なようにと生地に卵は使わない。まもなくの花見には興津をぶらり、興津鯛ならぬおいしい鯛焼きを頬張りながら、いかがだろう。
取材協力
興津のたいやき屋 伏見屋
住所/清水市興津中町198ノ1
TEL0543(69)1343
(03/03/29号掲載)
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| ▲良い顔してる!ぜひ焼き立てを味わいたい。1個100円。創業当時の40年前は10円か20円で売っていたと伏見さん。持ち帰りが基本だけれど、築70年の店先でいただくこともできる。売り切れもあるから電話で予約するのが確実だ |
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| ▲手作りの餡をこんもり。40年以上使っている型は今のものとはできが違うという。頑丈でずしりと重い |
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