vol.35 静岡市


 志太の雪 

 焼津の市街をクルマで走っていたら、酒屋の店先に「志太の雪」の大文字を見つけた。おっ、新しい地酒ですか…と思ったら、これがアイスクリーム。頭の中に一瞬、白雪がふんわり積もった風景が浮かんで消えた。食べてみたい!ということで、今回のお菓子探検は、志太平野の大吟醸酒の酒粕をたっぷり使った、大人味のデザートだ。
 発案したのは焼津地酒倶楽部の面々。焼津市内の10軒の酒屋が集まって、新酒のころに地酒祭りを開いては、呑み助たちを喜ばせてくれている。そのメンバーが一念発起。流通の一端を担うだけでなく、自分たちでオリジナル商品を作って売ろうじゃないかと試行錯誤を重ねた。酪農発祥の地、千葉の九十九里浜にある牧場と縁が生まれて、この味ならと打って出たのが昨年春。予想以上の売れ行きで今ではひいきのファンもいる。静岡の百貨店や観光地にも並び始め、料亭からは懐石料理の水菓子にという引き合いもある。
 アメリカ生まれもイタリア風も良いけれど、素性のあきらかな地元の味には心が和む。聞けば、大吟醸の酒粕は非常に貴重。しかも、近ごろは酒粕そのものが少ない。大手メーカーの中には、効率とコストを最優先に、くず米などで酒粕が出ない作り方をするところが増えているというのだから驚いた。
 あっぱれ、志太の雪。口も胸もスーッと晴れるおいしさだ。

取材協力
店名/焼津地酒倶楽部
(リカーズ・グリーン内)
住所/焼津市中新田251-3
営業時間/午前8時〜午後9時、木曜定休
TEL 054(624)3210


(05/06/25号掲載)


▲なめらかな口溶け、ほんのり漂う吟醸の香り。有機栽培した藤枝茶の「しずおか茶」と大井川産章姫の「しずおかいちご」も仲間入り。各240円


▲志太の雪の親たちは、全国に名を馳せる志太地区四つの蔵元の大吟醸酒(写真は本醸造酒など)

取材&写真/Team A*K


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