平野: ではいよいよ、冠ことばの今後の展開について考えていくわけですが、村井さんたちは今後、冠ことばの活用推進委員会として活動していくことになりますね。何か、展開案があれば教えてください。
村井: 私はまず、冠ことばを使って地域が元気になるような、静岡の魅力再発見、地域のブランド再確認をやってみたいです。地域ブランドには、“行ってみたい”観光地ブランドや“買ってみたい”特産品ブランドがありますが、私は“住んでみたい”と思わせる暮らしブランドにも注目してみたいと思います。
望月: それは大切なことだと思いますよ。観光の仕事をしていると、静岡の人が、静岡の良さを知らないのではないかと思うことがよくあります。
加藤: シティーセールス活動の共通理念でも、今まで当たり前だと思ってきた文化や歴史、自然などの地域資源を顕在化させ、そこから新しい資源を創ることを第一に考えています。
平野: 村井さん、何か一つ具体的な案はありませんか?
村井: たとえば、東京では山手線や総武線などの電車に色をつけ、緑の電車や黄色の電車などと意識しています。そこで静岡市内の公共交通機関の駅に色をつけて表してみたらどうでしょうか。駅の使いやすさ、大切さ、ルールやマナー、駅への愛着などを色で表現する。
平野: 色とうまく結びつけて、駅で周辺の観光情報を流したり、静岡デザイン専門学校の学生さんがチケットにデザインをほどこしたり。周辺の店がネットワークをつくり、色をテーマに結びついてくれれば、可能性はいっぱいありますね。
加藤: そうなると、今まで単なる通勤電車だったものが、観光電車になったりして。
平野: そう言いかえることで、電車への見方がまったく変わってしまいますね。一つの仕掛けが、大きな期待感につながっていく。最近では「まちの駅」なども誕生していますから、そちらへの応用もできそうですね。
久保田: 仕掛けという言葉が出ましたが、みんながそれぞれ“自分の静岡の好きな色”を持ち寄る企画があったら、いろいろな色が集まっておもしろいでしょうね。
望月: 人の数だけ、色がある。“1色に決めつけない楽しさ”ですね。「色・豊かなまち静岡」という冠ことばでは、食品や産業を一つの色に限定して表現してしまいがちですが、一歩踏み込んで、多彩な色の選択の中に人間の心の自由さ、豊かさが表現できそうです。
加藤: しかしイベントのありようによっては、1色のテーマカラーを決めた方が効果的ということもありますね。
平野: つまり自由な色を表現したり、テーマカラーを決めたり、活用法はいろいろありますが大事なのは“色にこだわる”ということなんです。
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