| 「11月4日(日)に、島田市大草にある、川根町にあった明治初年に建てられた古い庄屋屋敷を移築復元した『釣耕苑』の能舞台“十善楽堂”で、国の重要無形民俗文化財に指定されている“黒川能”の公演を県内で初めて開催します」と語るのは、同公演の開催に尽力した実行委員で刻家、面打師の大塚亮治さん。
「黒川能は、山形県鶴岡市(旧櫛引町)の黒川地区の鎮守・春日神社の神事能。すべて氏子の手で500余年も伝承されているものです。演者は子どもから年配者まで幅広く、今回は若手を中心に37人ほどが来静します」
黒川能は、世阿弥が大成した猿楽能の流れを組む現存の五流と同系ですが、どの流儀にも属さない独特の形や演目、演式などが多く残っているそうです。
彫刻の世界に身を置く中で、大塚さんが面打ちの世界に目を向けたのは、その「黒川能」の面(おもて)に一般的な能で使われる面とは違う魅力を感じ、実物を見に黒川へ行ったことがきっかけだったと言います。「演者に魅了され、面も依頼されるようになり…今回は4面創作しました」。
「黒川能〜日本文化の真髄に触れる」開催は午後6時30分〜(4000円)。演目は独特の演出の能「土蜘蛛」、親しみやすい内容の狂言「附子」、黒川能のみに伝承されるおめでたい能「大瓶猩々」。
「飲食をしながらの鑑賞可。能に親しみを持ち、両地域の交流とまちおこしにつながれば」。(南條亜紀子記者)
|