| 「親方は厳しくて、何度もやり直しをさせられました」と話すのは、駿河指物職人の大谷友彬さん。
東京で木工技術や椅子作りを学んだ後、平尾幸男さんの家具にひかれて、家具の本場静岡へ。釘を使わずに木組みで作り上げる駿河指物の技術に魅了され、平成12年、平尾さんとその師匠、青野熊吉さんに弟子入り。厳しく仕込まれ、18年に独立し、「大谷家具製作所」を設立しました。
静岡伝統工芸技術秀士の青野さんは、指物業界の第一人者。その教えは「使う人が使いやすいような『ものづくり』をすること」。「お客様の要望を理解するために、お宅に伺い、好みやほかの家具、住まわれ方も見せてもらいます。木の個性を生かす材料を選び、手仕事の良さを取り入れた提案を、時間をかけて何度でも打ち合わせをします」。丁寧な仕事で完成した家具は感動もの。納品に行って「大事にします」と言われる時がとてもうれしいそうです。
新作にも意欲的で、15年から「静岡伝統産業工芸展」(静岡市産業工芸品振興協議会主催)に出品。毎年入賞を果たし、19年には静岡県知事賞を受賞。工芸展は今年も2月6〜12日に開催されます。
「指物だけでなく、数々の伝統工芸の作品が技を競います。賞の発表は初日。作品は、技能秀士の親方の作品も含めて展示即売されます。私は6日に実演もします。ぜひお出でください」と大谷さん。
(青陰悦子記者)
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